2009年05月03日

Grader (Reader)

今学期は(そして来学期もですが)私は、グレーダーとして学校に採用されていて働いています。グレーダーとは(うちの学校ではReaderというのですが)、単純にいうと「採点官」のことです。

私が担当している、マーケティング関連のコースでは、ただ採点官といっても、4択で○、×があってというのをやっていくわけではなく、ペーパーを読んで、そのペーパーを自分なりに、何がよい、何がよりよくできると、授業の内容に、自分の知識や過去の経験などを踏まえながら、評価・分析をして、先生と話をしてアドバイスをもらい、最終的に採点をして、生徒に成績とフィードバックを返すというものです。

これが思った以上に勉強になるので、びっくりしました。まず、その一つ一つのペーパーがよくできたものであることです。今回はEvening Weekend MBAの授業でWeb2.0関連のマーケティング戦略、実行プランなどに関するものをみているのですが、特にEvening Weekendコースということもあり、私より社会人経験が長い人が多く、特に双方向コミュニケーション関連のマーケティングになると、私よりその分野における知識が深い人も多く、当然のことながらペーパーも練られたものになって仕上がってきます。

これをまず熟読(しっかり読まないとせっかく時間をかけて書いた人に失礼だし)して、さらに自分の知識が十分確かではない部分については、自分なりにしっかりリサーチをして、マーケティング戦略や実行プランの有効性、実行可能性などを検証します。加えて、自分が携わってきた従来的な消費者マーケティングを考えるときのものの見方、考え方(そういう意味で前の会社での勉強、経験は本当に有意義だったなあと思っています)を踏まえながらフィードバックとグレードを返すのですが、当然のことながら、わかりやすく、しかも次よりよいプランがかけるような形での建設的なフィードバックをかえす必要があるわけです。

この過程が勉強そのものです。ペーパーを何本も読んでいき、どういったフィードバックをするかを考えていくととても勉強になります。いいものの中から、本当によく練られているものと、練られているがもう一歩というレベルのものは何が違うのか、そういったことを考えて文章にして伝えることから、いろいろなことを学ぶことができたような気がしています。他の人のアウトプットをいろいろみて、それをみて真剣に考えることから学ぶことは本当に大きいです。

途中で先生にいろいろアドバイスをいただいたりするのですが、当然のことながら先生におんぶに抱っこでは、雇われている意味がなくなってしまうので、自分で質の高いものを出さなければいけないわけです。もちろん人の成績がかかっていることもあり、一切手は抜けません。そういう意味で真剣勝負なのです。

今学期私を雇っていただいたAndreas Weigend教授はとても学生や私のような人の面倒をみてくれるいい先生だと思いました。何度か食事やお茶をしながら1:1ミーティングをさせていただきましたが、専門の分野の実際のビジネスプロフェッショナルとしての経験に基づく知識はもちろんのこと、とても丁寧に人の話を聞き、学生の視点としてアドバイスを求め、そしてよい授業をしていこうという意欲を感じました。そういった意欲のある人と働くことができたことはとてもいい経験だったと思います。

確かにグレーダーはお金をいただくことができるのですが、お金以上にすばらしい勉強・経験ができたと思います。来学期も似たような経験ができればとてもいいなあと思っています。

posted by は at 14:50| サンフランシスコ ☁| Comment(2) | 学校 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月02日

Competitive and Corporate Strategy

またもやご無沙汰してしまいました。

常々アップしたいとおもっているのですが、正直この1ヶ月は、だいぶ忙しくしてしまいました。9教科17単位(ほとんどが4月末にペーパーやプロジェクトなどのピークがくる)に加えて、Graderとしてや、学生コンサルタントとして(これらについてはまた書きます)少し働いたり、この夏のインターンのためにビザとかの手続きをしたり、来学期の家をどうするかとかをしている間に、あっというまに1ヶ月過ぎてしまったというのが正直なところです。ゴールデンウィークだとか、まったく関係なく、読んだり書いたり人にあったり、エクセルと格闘している間にあっというまに季節が過ぎてしまいました、、、

今日は、Competitive and Corporate Strategyという授業についてポストしようと思います。この授業はPaul TiffanyというHaasの名物教授が教えています。この授業は1月から4月までの月曜の朝8時からという、時間帯としては一番いただけない時間帯だったので、とるかとらないか、正直相当迷いましたが、これは本当にとってよかった授業だと思います。

彼はとても話がうまく、引き込まれるものがあります。そして生徒のバックグラウンドなどをとても早くとてもよく理解し、それらを授業に結び付けていきます。彼は「歴史的なものから学び取り、それを現在そして未来に結び付けていく」という彼のアプローチ(はんぱない知識量)に加えて、彼なりの事象の解釈、ストーリーを持っているかなあと。まあアメリカのビジネススクールの戦略の授業で、長崎出島の話や大政奉還の話をする人はなかなかいないでしょうし。

彼の話を自分なりに解釈すると、戦略の「背景」の重要性とりわけ、文化的なものであるとか、社風的なものとかがいかに重要であるかということを意識しているのであろうと、(勝手な解釈ではありますが)、と思いました。ここはとても共感できるところだと思います。現状でなにが起こっているかであるとか、現状の業界ごとのゲームのルールというところは、だれがみても大きくは変わらないと思うのですが、それをどのように解釈し理解するか、そしてその組織としてどのように、対応していくかというところは、多岐にわたるところであるし、多岐にわたるべきところだと思うのです。

戦略とは、数字だけ見て解が出るようなものでは決してなく、人がいて組織をつくり、その組織が動いていくことに影響を与えるものなわけで、そこには、名前があって顔がある「人」がいるわけですから、物事への取り組み方が、あるべき進む道が、それぞれの人、組織に対して異なることは(当たり前はあるけれども)とても大切なことだと私は思っています。彼は授業の中で、いろいろな企業が物事をどのように解釈し、どういう風に意思決定してきたかということを興味深く聞かせてくれます。

ある著名な建築家の方が戦略には「哲学」が必要でそこには「メッセージ」があるべきなのだといったようなことをおっしゃっていましたが、そのことと大いに通ずることだと感じました。

Berkeleyにて、いろいろな先生に出会い、いろいろ話をしたり、考えを聞く機会があったのですが、その中でもとくにひきつけられるものがあったひとつだったと思います。先生が世界中で講演やコンサルティングなのでひっぱりだこなのも、わかる気がします。
posted by は at 10:39| サンフランシスコ ☔| Comment(2) | 授業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月08日

結節点

大変ご無沙汰しておりました。
2月末から、1ヶ月以上もご無沙汰してしまいました。

日本は桜がきれいな時期なんだろうなあと思います。バークレーに来る前に住んでいたところは、家の近くに川があって、その川の桜並木がとてもきれいだったのを思い出します。桜のやわらかい色。

こちらは、昨日まではとてもいい天気でした。こちらのいい天気は本当にいい天気です。春先、そして秋口のバークレーは、毎日のおひさま、光が反射して輝く海、青い空、そして緑、花の色がとてもいいです。どこに住んでいてもいいところもあれば、そうでないところもあると思いますが、この時期のバークレーの景色、気候は、とてもありがたいものだと思います。今日も朝はとても珍しく雨でしたが、午後は晴れてきました。

この1ヶ月の間に、日本にも一時ではありますが、帰ったりしました。いろいろなことがたくさんあったのですが、まあ少しずつ時間を見つけてアップしていきたいなあと思っています。

まず、今日は就職活動とその中で感じたことについて。

正直、今年は、去年より圧倒的に全般的な緊迫感も高く、募集も少なく、結果コンペティティブだった気がしました。とりわけアメリカでのインターンの就職活動は、US Citizenでもなく、Non-Native English Speaker、なかでもとりわけ英語がうまいとは到底いえない私は、正直去年以上に苦戦しました。去年は、アメリカで働いたことがなく、今年はアメリカでの職務経験があった上での就職活動だったのですが、やはりそれでも苦戦しました。就職活動で苦戦するのはつらいです。応募するのには、いろいろと手間がかかります。書類を通って、面接に呼ばれたら呼ばれたで、面接のために予習をするのも、面接の練習をするのも労力がかかります。準備をしても、他の優秀なMBA生と限られた椅子をめぐっての比較になるわけで、なかなか簡単にはいかないわけです。受からないことが続くと、「英語のせいなのか、実力のせいなのか」「もう面倒くさいなあ」「次やってもだめかもなあ」とかと考え、結果、「なにやってもだめなんだなあ」思ってしまったりするものです。きっと実際にはそんなことはなく、積み重ねてきたものは価値があるものだったとしても。

そんな中ではあったのですが、おかげさまで春休み前に就職活動を終えることができました。ありがたいことに、ヨーロッパの会社からインターンの機会を頂くことができ、当地で働くことにしました。とても楽しみにしてます。違った文化の中で、現地の会社で雇われて、給料をもらいながら、自分の信じるものと自分なりの専門性を持って、仕事をして貢献する機会があるということは、自分にとってとてもいい経験だと思いますし、なにより楽しいんじゃないかなあと思います。

このプロセスを通じて感じたことはいくつかあったのですが、最たるものは、自分にとってバークレーは「結節点」であったということです。アメリカのスクールであれば、バークレーだけではなく、他の学校であってもそうなのかもしれませんが、ここにはいろいろな人が住んでいて、いろいろな情報にアクセスしやすいです。たとえば、ヨーロッパでの仕事の募集も(数は多くないですが)ある程度はあるし、その地域の面接などについての慣習や「語られざるルール」などについてのアドバイスをくれるクラスメートもいるし、その地域に住んでいるエキスパートをよく知っている教授もいるし、その土地の言語・文化を学びたければ、そういった授業をとることができる。その土地に行けば、そこを案内してくれたり、紹介してくれたりする人もいる。これは何もヨーロッパだけの話ではなく、アジアにしても、南米にしても、アフリカにしてもしかりの話だと思います。ここは、アメリカであり、南米ではないから、本物の南米はここにはないし、本物のアジアはここにはないです。でも、本物を知っている人が、ここにはいて、本物に触れる機会も努力すれば手に入る機会がある。そんな場所なんだなあと、感じたりしています。

2回の夏休みで日本、アメリカ、そしてヨーロッパの3地域で仕事の機会を頂くことができたのは、この土地柄のおかげ以外の何者でもないと思います。せっかく頂いた機会ですから、採用してくれた人に感謝して、精一杯期待に見合うようにがんばりながら、自分なりに夏のヨーロッパでいろいろなことを感じてこようと思ったりもしています。
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2009年02月28日

101 Things I Learned in Architecture School

早いもので3月が近づいてきました。2009年に入ってのこの2ヶ月も、あっという間に過ぎていったというのが正直な感想です。計30ヶ月の学生生活もあと10ヶ月と思うと、正直びっくりもしてしまいます。

今月は、一時帰国を予定していて、とても楽しみにしています。といっても、3泊のみ&関西のみ、という予定ではあるのですが。関西は、昨年の夏に帰ったときにはたったの3時間しかよらなかったので、関西に戻ることはとても楽しみなのです。

今日は、クラスメートにもらった、一冊の本を紹介したいと思います。
私はとても建築に興味があります。もちろん見ていて気分がいいとかそういったこともありますし、芸術でありながら、「作品を人間が使うことを求められる」「持続性が求められる」「作品自身でコントロールできないもの(周囲環境など)との関係性が求められる」など、とても難しいものだと思いますし、とても「深い」ものだと思うわけです。だから建築家の人はすごいなあと常々思うわけです。

私も、そして本をくれたクラスメートの彼も、建築を仕事にしているわけではないですが、お互い建築に興味があって、たまにそういった話をするのですが、彼が「この本は是非読んだ方がいい」と教えてくれた本です。読んでみて、とても共感し、いい発見があったなあ、この本はきっと長い間繰り返し読むだろうなあと思った一冊です。

私がこの本をお薦めしたいと思った理由は別に「建築」を薦めたいからというわけではありません。この本は、建築に関する101の「格言」「メッセージ」「方法」や「考え方」などを記したテーマがあり、それぞれのテーマについて文章とビジュアルがついているといったものですが、この本の101のテーマは、あきらかに「建築以外の世界」(たとえば、ビジネスの世界であれ、日常生活のあり方であれ)応用可能でとてもとても(少なくとも私には)共感でき、有用転用できるものだと思ったのです。たとえば、"No design system is or should be perfect"とか、"Beauty is due more to harmonious relationships among the elements of a composition than to the elements themselves"などといったテーマ、そしてそれらのテーマについている文章の中身は正直、どんな世界にも当てはまるんじゃないかと。

テーマの中には、そんなの当たり前だよって感じかねないことも多くあるかもしれません。でも、私の自戒もこめてですが、この「当たり前」を常に意識し続けたり、実践するのがなかなか難しいなあと思うわけです。そういったことを常に思い出させてくれたり、新しく気づかせてくれたりする一冊だと思います。

それぞれの101の項目は内容は、幅広く解釈したり、いろいろな世界にあわせようとすればするほど広がりがあってとても「深い」と思いますが、英語自体はシンプルに書かれていますし、ビジュアルもとても多いので、それ読みやすく、読んでいて楽しい本だと思います。そして読みやすいからこそ、心に残りやすいと思います。



そして本のデザイン自身がいいのも、すきなところです。
posted by は at 14:41| サンフランシスコ ☁| Comment(0) | 読んでみました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月21日

メキシコ料理

こちらで外食するのは比較的高く(チップ+税金も払わないといけないし)、「そのお金を出すならば、他の所に使うよ。」と思うことがまあまああります。その上、バークレーのある北カリフォルニアはとてもいい食材(野菜、果物、肉など)がオーガニックであっても、とてもリーズナブルな値段で揃うので、そんなに外食を頻繁にすることはないのですが、どうしてもやめられない外食があります。

それは「メキシコ料理」

こちらに来るまでメキシコ料理を食べる機会は殆どなかったのですが、正直なぜこんなに美味しいものを人生たべてこなかったんだろうと思ってしまうくらい好きです。こちらに2年近くしかいないですが、その間に何度食べたか分からないです。

今日はそのメキシコ料理について。(恥ずかしい話ですが、私はメキシコに行ったことがあるわけでなく、アメリカのメキシコ料理屋、メキシコ人の友達が作るメキシコ料理、メキシコ人のメキシコ料理についてのコメントしか知らないので、多分に適当、あるいは間違っているところもあるかもしれません。)

1.まず、メキシコ料理とは。

おい、そんなの常識だよって思っている方ごめんなさい。(私は全然知らなかったので)、代表的なものをいくつか書いておこうかと。自分の理解+Wikipediaのメキシコ料理の欄を参照させていただきました。

Tortilla
メキシコ料理の主食はトルティーヤと呼ばれる薄いパンのようなもので、小麦粉やとうもろこしがから作られていると思います。そのトルティーヤを細かくして乾燥させて、フライしたトルティーヤチップスもあります。

Taco(s)
小さなトルティーヤに具を挟んだ料理。具は、エビだったり、肉だったり、ワカモレ(後述)であったり。サルサであったり。くるんで食べる。

Tostada
ぱりっとした(あげたのかな)トルティーヤにさまざまな具をのっけたもの

Enchilada
肉やチーズなどの具をトルティーヤでくるんて、ソースをかけた料理。メインって感じがします。独特のソースで、これがまた美味しいです。メキシコ人に代表の料理は?とエンチェラーダと答えるので(サンプル数は3人ですが)、代表的な料理の一つだと思います。

Tortilla Soup
トルティーヤチップスの入ったトマトスープとでもいったところでしょうか。ニンニク風味。

Tamal
蒸し物。とうもろこしの粉とひき肉などを混ぜて蒸したもの。肉が辛く味付けされているかな。

Quesadilla
トルティーヤの間にチーズが入っていて、焼いたもの。形も食べた感じもピザみたいです。サワークリームとかサルサとかをつけて食べる。

Guacamole (and chips)
ワカモレは、ペーストのようにしたアボカドに、玉ねぎやニンニク、ハラペーニョ(入れすぎると辛い)そして、コリアンダーをみじん切りにしたものを混ぜ、それに刻んだトマト、塩、コショウ、ライムなどを混ぜ合わせたものでしょうか。トルティーヤ(チップス)にとてもあいます。

Salsa
サルサ。辛いのに出会うと激辛いです。

Fruit Juice
メキシコは、果物の宝庫ということで、果物がどっさり入ったフルーツジュースが美味しい。Organicの大きいメロンが$5で買えるカリフォルニアを持ってしても、メキシコ人の友達はカリフォルニアは果物が高すぎると憤慨していた。

Mexican Coffee
独特の味のコーヒー。苦味。

Corona Beer
これは知ってる人が多いと思う。メキシコのビール。

Tequila
言うまでもなく、テキーラ。昨日もがっつり飲みました。


2.バークレー、サンフランシスコなどでおいしいメキシコ料理は?

Picante
日本にいたとき、バークレーに住んだことがあった知り合いの人から、「着いたら、まずcheeseboard(ピザ屋、また今度エントリーします)とpikanteにいけ!」といわれたくらい、(しかも数ヵ月後に行ったか?という確認のメールが来たくらい。人気のレストランです。いつ行ってもそこそこお客さんはいっています。
地元民に人気のPicanteですが、ここは、アメリカンメキシカンという感じがします。ボリュームもがっつりしているし。まあそれはそれでよそ者からすれば美味しいですが。トルティーヤを焼いているところとかが見れるのは好きですね。

Tacubaya
先週くらいにエントリーした、「バークレー4thストリート」にある、メキシカン。メキシコ人がまあまあAuthenticといっていたから、かなり本場に近いんだと思います。その証拠にBurrito*(下記参照)がない。ブリトーがないことは本気感を示す一つだと思います。ここは、EnchiladaとTacoが美味しいです。Guacamoleも美味しいです。トルティーヤスープも、美味しいらしいですが、まだトライしたことはないです。

*Burrito(ブリート、あるいはブリトー)は、いわゆるアメリカ人によるメキシコ料理でメキシコにはないものとのことです。メキシコ人がいっていました(カリフォルニアロールみたいな感覚でしょう、きっと)。

Chilayo
サンフランシスコにあります。メキシカン100%というよりは、若干アメリカンフュージョンですが、食材はフレッシュだし、しっかり作っているし、サルサバーのバリエーションも豊富だし、フルーツジュースも美味しいです。ワカモレはTacubayaの方が美味しいと思いますが、全体的な味のバランスや雰囲気などを考えると、Chilayoの方が好きです。ホットチョコレートやメキシカンコーヒーがフリーで飲めるのもなおよしです。Yelp!(たべログのようなもの、こっちではかなりメジャー)で相当低い点がついていますが、個人的には、相当気に入っている部類です。

(ちなみに、Yelp!の点数を見るときに注意しないといけないのが、なぜ低いのかというところです。→もし、その理由がChilayoのように「おいしいけど量が少ないくせに高い」というのだったら、一度行く価値ありの場合も結構あります。こっちの人はビックリするくらいの量がないと、「少ない」とおっしゃいますから。あと、メキシカンで高いというのも、日本に比べたらまあそんなでもないこともあります。一方、アメリカ人があぶらっこいといっていたら、それは本当にいけてないことが多いです。)

番外編
Chipotle。Chipotleは大手チェーンがやっているファストフードアメリカンメキシカンです。リーズナブルで、かつまあまあの味を楽しめます。正直日本でも、アメリカでもヨーロッパでも全くファストフードたべませんが、どういうわけか、Chipotleだけは、いただけます。しっかり野菜も入っているし。メキシコ料理というより、メキシコ料理風アメリカ料理というのが正しい表現だと思いますが、ファストフードにしては、いいんじゃないかなあと思っています。

カリフォルニアのいいところは、まさに多民族国家なので、多様な文化、そして食事に容易にであうことができるところだと思います。そういった意味でもとてもありがたいなあと思うのです。

まあ、そうは言っても、いかんせん本場を体験しないと・・・。メキシコに行って本場のメキシコ料理を食べたいものです。
posted by は at 08:31| サンフランシスコ ☁| Comment(0) | 食べてみました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月12日

書く英語

私のようなNon-Native, Non-帰国子女にとって、こちらでプロフェッショナルレベルの文書を書くことは、大変なことです。こちらへ来て1年半以上たちますが、未だに「正しい」英語がかけないなあと実感することが多いです。

これまでの大学院生活でもドキュメントは結構してきましたし、コミュニケーションをとる上で、問題ない(意図は十分伝わる)とは思うのですが、やはりネイティブの人に見せたりすると、かなり筆を入れられるので、まだまだだなあと思うわけです。
昔英語で文書をつくって、仕事をしていたのが恥ずかしく思うことも時にはあるくらいです。英語力のせいで中身が陳腐に見えると悔しいですからね。

そんな私ですから、特に丁寧な文章を書いたりしないといけない状況(そこそこある)では、(特にお金をかけたくなく、時間がないとなると)正直結構困ってしまうことが多いのです。

そんなとき、いくつかの方法でなんとかやっているのですが、

1)もちろん、ネイティブの友達:色々な人に見てもらって、ワーディングとか、ニュアンスとか直してもらっています。丁寧にみてくれるのはありがたいです。この場を借りてありがとう!です。でも、あまりせかすことはもちろんできないし(特に夜中には頼めない)、何せ、何度も頼むのは申し訳なく思ってしまうのです。

2)英辞郎
http://www.alc.co.jp/):これは「基本」かと思います。例文が多くよくできていると思います。でも、どういう例文が有るかは分かっても、「何が正しくないか」があまり分からないことがあるのです・・・。

ここまでだったのですが、最近見つけたのが、

3)Word Reference.com
http://forum.wordreference.com/forumdisplay.php?f=6):辞書もついているのですが、私が気に入っているのは、フォーラムの方。Search this forumというところをClickして、知りたい単語などを入力すると、その単語の語法、用法などに関するスレッドのリストが出てくるのです。大体パターンとしてはNon-Nativeの人が質問して、Nativeの人が回答するという形です。(質問者、回答者の母国語も表示されている)。

これは、かなりいいです。まだ少ししか使っていないですが、今のところ活用させてもらっています。回し物でもなんでもないですし、もちろん品質の保証はできないですが。これまでの経験でいくと、なるほど、と思うことも結構あり助けてもらっています。是非機会があったらお使いになってみたらいかがでしょうか。

そして、もしそのほかにも、こんな方法がいいよというのを知っている人がいたらぜひ教えてください!少しでも、より質の高い英語が書けるようになれたらなあと思うわけです。
posted by は at 10:05| サンフランシスコ ☁| Comment(2) | 英語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月11日

友達について書いてみる(5)

私達の代(2009年12月卒業)のMBA/MPHプログラムには10人のクラスメートがいるのですが、そのうちの一人Bを紹介したいと思います。

Bはとてもユニークなバックグラウンドを持っています。彼は、あるスポーツのプロ選手として海外を渡り歩いており、アメリカ代表選手でもあったというスポーツパーソンです。そのスポーツの去年オリンピックの決勝は、アメリカとある国で争われたのですが、彼はその相手の国のプロリーグにいたこともあり、大体みんな敵も味方も大体よく一緒にプレイしたか、トレーニングしたか、少なくとも知っているといっていて、おおさすがだなあ、と思ったこともありました。

その後、彼は、コンサルティングファームにいき(これが、偶然にも自分が働いていたことがあるところ。私は東京オフィスでしたが)、でバークレーにきています。

彼は、起業を目指しています。目指しているというか実際に起業しつつあるというのが正しいと思います。彼のしたいことは、ただの金儲けというよりは、社会的に意義のある事業だと思うので、上手くいってほしいと心から思っています。

私が彼について書こうと思ったのは、別に彼が、アメリカ代表だからすごいとか、一緒のグループのコンサルティング会社で働いてたからとか、起業しようとしているからでもないです。



私が彼のすごいと思うところは、いい意味での「オーラが」あるところです。「信頼感、安心感」とでもいいましょうか。といってもまじめ一本というわけではなく、面白いところもあるのですが、なんか問題があってもどっしり構えて、この人は問題をうまく乗り越えていけて、結果周りの人にいい影響を与えることができるだろうなあと、いう雰囲気が感じられるのです。なんていうか、思い上がっているとか、頑固だという要素は一切なく、周りの人と協力しながら、自分の意見をしっかりもって、うまく影響を与えあって、物事を前に進めていくという感じでしょうか。

色々な場を仕切ったりする場を見たりする機会に加え、色々なことを一緒に進めていったりする機会や、二人で昼ご飯を食べたりして、話をじっくりする機会がたまにあるのですが、話の中身はもちろんのこと、話の聞き方(共感の仕方)、広げ方、そして考え方のベースに基づく一貫性とかコミュニケーションのとり方とか、日々刺激を受けることが多いです。

個人的な考え方ですが、リーダーシップというのは、学校で習ったからといって身につくものでも、偉い人の話をちょっときいたから身につくというものでもないと思います。むしろ色々なタイプの人を「近い」距離でみて、「自分のフィルター」に通して(時にはフィルターを広げて)、これは自分的にあり、無しという眼を養っていく経験をすることを通じて一歩一歩培われていくものだと思います。

ビジネススクールのいいところは、Bのような特徴をもった「リーダーの卵」の人たちから刺激を与えてもらい、違った刺激を与えることで、色々なことを感じることができることかなあと思うのです。
posted by は at 03:12| サンフランシスコ ☀| Comment(0) | 友達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月08日

Crate and Barrel と CB2

全米でとても有名なキッチン用品、アウトドアグッズ、家具などのショップ(ライフスタイルショップとでもいいましょうか)にCrate and Barrelというチェーンがあります。ここは、機能性重視でデザイン無視(あるいはデザイン+機能性だが必要以上に高い)の典型的なアメリカ製品とは反して、とてもデザインがよく(ごてごてしておらず、シンプルでかつ、ところどころに遊びがあり、明らかに日本でもやっていける商品も多いと思うのです)、私達はとてもお世話になっています。

人はイケアとかフランフランに近いとかたとえる人がいますが、私個人としてはそのどちらよりもいいと思います。(無論、主観的ですが)
http://www.crateandbarrel.com/
日本から来た友達とかにも、まあまあ喜ばれるので、買うかどうかは別にしてみて回るにはいいとおもうようなところです。

Crate and Barrelは全米で400店舗以上あるようですが、アウトレットは10店舗くらいしかなく、北カリフォルニア唯一のアウトレットがバークレーの4thストリートにあります。ここで買えば、大体のものは半額くらいで買うことができるので、とてもいいです。確かに型落ちですが、もともとここの商品は、シンプルだし、シーズンごとのトレンドを追ったりしているような感じではないので、型落ちでも全く問題なくお買い得感が高いと思います。結構頻繁にお店に行っては、ものを買ったり、見たりしているのです。

すると、今週、その店の斜め向かいに、CB2という、Crate and Barrel系列のCrate and Barrelをよりオシャレにしたお店ができていました。白とオレンジをベースにした色使いをはじめとして、白を中心としたイメージの強いCrate and Barrelよりも明るい感じ、にもかかわらず品を保っている(きっと少し若い人向けなんだと思う)、しかもかなりリーズナブルな値段ということで、とてもびっくりしました。店のコーディネーション、プレゼンテーションがとても上手く、統一感(アメリカではなかなか期待できない・・・)もしっかりあって、ひきつけられました。
http://www.cb2.com/

CB2はまだ全米に5店舗しかないのですが、(NYに1店舗、シカゴに2店舗、バークレーに1店舗、サンフランシスコに1店舗でLAにもうすぐ6店舗目ができるらしいです)がこれからも人気出るんじゃないかなあと思いました。

アメリカのデザインには残念ながら(主観的ですが)?印のつくことが多いですが、この2店は、アメリカのライフスタイルショップの中では、おすすめできると思います。



ちなみに、この4thストリートは、サンフランシスコやイーストベイにくるのであれば、おすすめといったとおりで、きれいな通りだと思います。ここは確かに「ここだけ」で、ダウンタウンからは離れているし便も悪いのですが、他にもオリーブオイル専門店や、トラベルグッズその他、面白い小物を扱うFlight001(http://www.flight001.com/store/index.htm)、パンケーキなどで有名なBetty's Dinerなどなど、時間があれば楽しいお店が多く、おすすめできる通りでもあるのです。

posted by は at 11:47| サンフランシスコ ☁| Comment(3) | バークレー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月05日

第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい (Blink)

今日、ご紹介したい本は、Blinkという本です。日本語では、「第1感「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい」という訳で出版されています。前の会社の同僚が昨年末に紹介してくれて、読んだ本です。(ありがとう!)

この本は、マルコム・グラッドウェルという人が書いたもので、このマルコム・グラッドウェルという人は、ティッピングポイント(Tipping Point)という名著を以前出版しており、最近Outlierという本(新作といっても去年ですが。まだ読んでません。)を出しました。この人の本は面白いです。この人はライターということもあると思いますが、構成の作り方も、事例の入れ方もとても面白く、へーという感じで読むことができる本だと思います。

このBlink(第1感)という本の解釈は、人それぞれだと思いますが、おおきく、「人間には「無意識」という部分があって、そのことを理解して、意思決定をすることが大事」、と私は読みました。

この本を読んで感じることは、「人間らしさ」ということでしょうか。人間は「コンピューター」ではなく、「人間」なので、結局、自分の行動や思考をすべて把握しているわけではないし、自分が考えていることの多くを説明することなんてなおさらできるわけないのかなあ、と(もちろん自分も含めてです!)。前の仕事の際に、色々な人にお会いさせていただいて色々お話を聞かせていただいて、それをもとに商品を作っていくことに関わっていた際もそれはすごく思ったことでした。

本書には、無意識、直感に頼った方がいい(重要な要素を理解していないために説明できない)事例も、無意識、直感にすべてを頼らないほうがいい(バイアスがあるから)事例も載っているので、なんとなく邦題の「なんとなくが正しい」と言い切っているところに若干すっきり来ないところもあるのですが、そうはいっても「なんとなくが正しい」ことがあるということを忘れないことが大切なことだとは強く思います。

当然数字や論理を理解し、使いこなすことができるにこしたことはないと思うのですが(特に説明すると言った際に有る意味で伝わりやすいですし)、あえていうならば、それと同時に、あるいはそれよりも、経験(成功体験や失敗体験)や知識、そしてそれらを広げる感受性や好奇心などを高めていくことで、直観力とか「パッと見て選ぶ力、決める力」を養っていくことは重要なんだろうと思います。そこにはきっと私達が数字に表すことのできないとても大切なものがあるんだろうと思うわけです。



posted by は at 08:32| サンフランシスコ 🌁| Comment(2) | 読んでみました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月23日

Independent Study - Quality of Care(医療の質)

昨日の夜から、本当に久しぶりの雨がふっています。
年末から年明けにかけて振る雨が今年はほとんどふらず、早速水不足が心配されていたのですが、数日雨が降ることで(一回ふりだすと数日雨かくもりという感じ)、すこしは状況がよくなるといいなあとおもっています。

さて、先学期とった授業のいくつかを紹介したいと思います。そのひとつがQuality of Care(医療の質)というテーマについてのIndependent Studyです。Independent Studyとは何かというと、教授と生徒がテーマを決めて基本1:1で(あるいはグループで)授業をし、単位をもらうというものです。テーマは基本的に授業にないもので、生徒がどうしても勉強であったり、分析であったりしたいと思うものといったところでしょうか。ビジネススクールであれば、ビジネスプラン作成とか、無給の企業や非営利団体へのコンサルティングとかを単位にしてもらうひとがいたように思います。

私はヘルスケアマネジメントを学んでいて、医療機関に対するコンサルティングの経験が有るとはいえ、お医者さんなわけでもないわけですから、医療の質にたいする考え方を一歩掘り下げて持っていることは、今後この業界に対して深くかかわっていく上で、重要であるとおもったわけです。

本来は、School of Public HealthにはQuality of Careという授業はあるのですが、それがあいにく去年の秋はキャンセルされてしまい、学部に、でもどうしても医療の質について勉強したいからIndependent Studyで授業をさせてくれ!と頼んで、Independent Studyとして授業をしてもらうことになりました。

具体的には、
・School of Public Health(私はSchool of Public Healthの学生でもあるので)から2単位もらって
・そもそも医療の「質」とは何か、それをどのようにはかるか、計数管理するか、また、その質を上げていく手法と、それぞれのその良し悪し、そして実際にそれらを各事業体(公や、病院、診療所など)が協力して施策する上での障壁や、質向上施策を導入する際の成功事例、失敗事例とその要因などについて
・論文を読み(2単位でこんなに?5単位分くらいなんですが・・・と思いました)、まとめ、批評し、それを基に先生と1:1で議論をし
・そして小さな(作業量は多かったですが)プロジェクトをひとつやりました。

それを通じて思ったことを2つほど

1.Independent Studyはとても良い制度です:学びたいこととテーマががっちり合うし、先生との時間をじっくり持てる

上記の通り、私は医療における経営について学んでおり、卒業後は、学んだことをつかってほんの少しでも社会に貢献できればと思っています。なので、将来このテーマについての知識が役に立ちますかといったら、必ずそうだと答えると思いますし、学んだことを活かせそうですか、といったらまあ間違いなくそうなんだろうとおもいます。

なので、先生とのがっつりとした議論とかの後とかにも「ああ、こういう考え方はこういうときにしたらいいかも」とか、いろんなものが「わいてくる感じ」がして、とてもよかったです。会話や議論がどんどんどんどん深まっていく感じは、なかなか10人以上の教室では味わえないので(その分色々な視点について聞くことができますが)、そういった意味でも、とくにこの「質」というテーマではとてもよかったと思っています。

2.現場経験をしっかり持っている教授の場合、「リアルなコメント」がきけて面白いことが多い。

もちろん、研究者としてやってきた人でも面白い授業をする人がたくさんいます。ただ、個人的には、実際のビジネス、特に現場に近いところにいた人の場合、「つぼ」を押さえていたり、考え方が共感できる(すっと入ってくる)ような気がします。

今回の教授は、UCバークレーの教授でもありながら、他の組織でもビジネスパーソンとして働いているドクターで、現場の感覚とアカデミックの視点を持ち合わせた人でした(とても切れ者で、かついい人で面白かったです・・・先生が忙しすぎてスケジュール調整にてこずったのが難でしたが、まあそんなのかわいいものです)。なので、議論していてとても勉強になることが多かったです。

特に「質」についての議論は色々な理由で「答えがない」ものであるがゆえに、人との議論を深めることは本当に自分にとって、「気づかなかった(あるいは忘れていた)落とし穴」的ポイントについて考えさせてくれたり、共感できる問題のりこえかたであったりと、個人的にはかゆいところに手が届く感じがとても好きでした。

正直、この授業のおかげで、前の秋学期、私の週末はかなりやられてましたが、多分卒業しても記憶に残る授業の5本の指に入ると思います。Nativeレベルからは話しも書きも遠い私に丁寧に付き合ってくれて、いい刺激をくれた先生には感謝しているのです。
posted by は at 13:06| サンフランシスコ 🌁| Comment(3) | 授業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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