Bはとてもユニークなバックグラウンドを持っています。彼は、あるスポーツのプロ選手として海外を渡り歩いており、アメリカ代表選手でもあったというスポーツパーソンです。そのスポーツの去年オリンピックの決勝は、アメリカとある国で争われたのですが、彼はその相手の国のプロリーグにいたこともあり、大体みんな敵も味方も大体よく一緒にプレイしたか、トレーニングしたか、少なくとも知っているといっていて、おおさすがだなあ、と思ったこともありました。
その後、彼は、コンサルティングファームにいき(これが、偶然にも自分が働いていたことがあるところ。私は東京オフィスでしたが)、でバークレーにきています。
彼は、起業を目指しています。目指しているというか実際に起業しつつあるというのが正しいと思います。彼のしたいことは、ただの金儲けというよりは、社会的に意義のある事業だと思うので、上手くいってほしいと心から思っています。
私が彼について書こうと思ったのは、別に彼が、アメリカ代表だからすごいとか、一緒のグループのコンサルティング会社で働いてたからとか、起業しようとしているからでもないです。
私が彼のすごいと思うところは、いい意味での「オーラが」あるところです。「信頼感、安心感」とでもいいましょうか。といってもまじめ一本というわけではなく、面白いところもあるのですが、なんか問題があってもどっしり構えて、この人は問題をうまく乗り越えていけて、結果周りの人にいい影響を与えることができるだろうなあと、いう雰囲気が感じられるのです。なんていうか、思い上がっているとか、頑固だという要素は一切なく、周りの人と協力しながら、自分の意見をしっかりもって、うまく影響を与えあって、物事を前に進めていくという感じでしょうか。
色々な場を仕切ったりする場を見たりする機会に加え、色々なことを一緒に進めていったりする機会や、二人で昼ご飯を食べたりして、話をじっくりする機会がたまにあるのですが、話の中身はもちろんのこと、話の聞き方(共感の仕方)、広げ方、そして考え方のベースに基づく一貫性とかコミュニケーションのとり方とか、日々刺激を受けることが多いです。
個人的な考え方ですが、リーダーシップというのは、学校で習ったからといって身につくものでも、偉い人の話をちょっときいたから身につくというものでもないと思います。むしろ色々なタイプの人を「近い」距離でみて、「自分のフィルター」に通して(時にはフィルターを広げて)、これは自分的にあり、無しという眼を養っていく経験をすることを通じて一歩一歩培われていくものだと思います。
ビジネススクールのいいところは、Bのような特徴をもった「リーダーの卵」の人たちから刺激を与えてもらい、違った刺激を与えることで、色々なことを感じることができることかなあと思うのです。