2009年05月28日

バークレー、ベイエリアでの「おいしい」(2)

バークレー、ベイエリアでのレストラン、甘いものなど「おいしい」ところを紹介していく第2弾ですが、今回は、ベトナム料理のBuiを紹介したいと思います。

http://www.yelp.com/biz/bui-contemporary-vietnamese-cuisine-berkeley

BuiはSolano Avenueと呼ばれる、BerkeleyからAlbanyにかけてのレストラン&ショッピング通りの中にあります。ちょうどアルバニーとバークレーの間くらいでしょうか。ここのベトナム料理は、大衆食堂見たな感じではなく、とてもきれいな感じです。フレンチベトナミーズレストランという分類のようです。ここには比較的多くお世話になりましたし、これからもお世話になると思います。

フォーとバーミセリ(そうめんみたいなもの)はとてもランチにいいです。フォーはしっかりと味がしていてリーズナブルな値段ですし、バーミセリはエビにせよ、ポークにせよ、ビーフにせよおいしくボリュームがあります。ディナーであれば、Shaken Beefは日本人好みの味でとてもおいしいと個人的には思います(少し高いのは難ですが)。イエローカレーも普通においしいです。ベトナム人のクラスメートにもきいたのですが、Authenticな味付けといってました。生春巻きはおいしかったですが、数本でその値段は高いのでは?と思った経験があります。ここのデザートは食べたことはないですが、おいしいというのを聞いたことがあります。

この店で好きなところは、店内のレイアウト雰囲気と静かなところ。われわれが行くときはいつも混んでなく(心配になることも正直あります)、快適に食事ができます。シェフだけでなく、スタッフの人もしっかり気配りができてそういったところも好きなところのひとつです。


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2009年05月27日

バークレー、ベイエリアでの「おいしい」(1)

バークレー、ベイエリアには世界各国の料理があります。私達はあまり外食はしないのですが、2年間の中で、ここはおいしいと思ったところ(レストランやカフェなど)を地味に取り上げていこうかなあと思っています。
ちなみに、バークレーのレストランの代表格はカリフォルニアキュイジーヌの始まりともいわれるシェ・パニーズ(Chez Panisse)だと言われていますが、私達行ったことありません。高いですから。きっとおいしいのかもしれませんが。

そんな感じで、私が知っているところで、そこまで肩ひじはらずにいけるところを紹介したいとおもいます。

1つ目は、Townhouse Bar and Grillという店です。グリルを主体としたアメリカ料理とでもいいましょうか。地図や営業時間などはこちらです。英語ですみませんが。
http://www.yelp.com/biz/townhouse-bar-and-grill-emeryville

この店は、バークレーから車で15−20分くらい行ったエメリービルというところにあります。エメリービルは車でいくとサンフランシスコとバークレーのちょうど中間くらいというところでしょうか。こじんまりとしてますが、きれいなお店もそこそこありますし、IKEAやHome depotなどもあるので、まあまあお世話になる場所だと思います。

この店は、ぱっと見た目本当においしい食事を出すのかとても不安になる店です。古びた家みたいな感じの外観です。(わざとだと思いますが)。勇気をもって中に入るととてもきれいで、雰囲気もとてもあります。ランチでいけば、春以降なら、外の席もあるので、外での食事も楽しめます。

ここのグリルはとてもおいしいです。フライも脂っこくないし、味もグリルにしてはよくありがちな「ほら焼いた、どうだ!」という感じではなく、丁寧な味付けです。バーガーも(アペタイザーのミニバーガーをいただいただけですが、だいぶおいしいです。)、サラダもデザート(クリームブリュレしかたべたことがないですが)もおいしいですし、なんにしても(私の数少ない経験の中ではありますが)はずれはないです。Barでもあるのでカクテルもおいしいそうです。エメリービルの住人のアメリカ人も一押しでした。私もとても満足できる味と量でした。

ここの料理はEntree$20前後と必ずしも安くはないですが、かといって高すぎて絶対手がでない、という値段でもないですし、機会があればこれからも行きたいというレストランです。
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2009年05月22日

Public Health 200D - Putting theory into Practice

2年の春学期(ほとんどの人にとっての最終学期には)、バークレーのPublic Healthの修士の学生は、200Dという授業をとることが義務付けられています。この200Dという授業はいわば総合演習みたいな形で、グループを組んでプロジェクトを行うというものです。

この授業が他のPublic Healthの授業と決定的に違うところは、専攻にかかわらずグループがあてがわれるというところに尽きます。School of Public Healthには、さまざまな専攻があり、私がいるのは医療経営・政策専攻ですが、このほかにも、感染症専攻だとか、栄養学専攻であるとか、医療統計専攻であるとか、公衆環境衛生だとか、地域医療専攻であるとか、疫学専攻であったり、予防医療であったり、はてまたお医者さんのためのコースであったりと、Public Health(公衆衛生)という広い概念から考えられるように違った志向を持った人が集まっています。多くの場合、自分の専攻にあった授業をとるため、他の選考の人と授業をとることは多くはないのですが、この授業に関しては、専攻にかかわらず、グループを組むことになります。

私のグループは、栄養学専攻の人、医者の人、疫学医療統計専攻の人2人とわたしという5人でオークランドの豊かとはいえないエリアにおいて、どのように野菜・果物などの”フレッシュフード”を広めていくありかたについての分析というプロジェクトを行いました。

Public Healthの人のいいところは、バックグラウンドや専門性が異なっていても、基本的に社会や地域をよくしようという志がつよいこと、そして、専門性が異なるがゆえに、みなが「へー」と思うことがとても多いということです。たとえば、私達のグループの場合、医者の人は、当然のことながらフレッシュフードが欠如することによる疾患や医療全般に関して圧倒的に詳しく、栄養学の人は、どのように他の地域でフレッシュフードを(無償・有償)で提供しているかなどについて詳しかったり、また、私がビジネススクールでやっていることの一部は、(たとえばどうやって持続的に資金が回るようにするかとか、どのように対象者を絞り、その人たちに有効に情報を伝え、よりフレッシュフードに接する機会を増やすか)といったところは、Public Healthの領域であったりなどなど、各人みなが専門性を発揮しながら、地域をよくするという意味合いで協調して補完しながら、仕事をしていけたところがよかったです。これからも違った道にみな進むので、いろいろまた話が聞けたらなあと思います。ビジネススクールとSchool of Public Healthは違った人の集まりで違った経験ができる場だと思います。ビジネススクールに行くだけでは出会えない人たちに出会えるのがDual Degreeのいいところです。

もうひとつこの授業でよかったところは、オークランドのそういった地域にチームメンバーが足を運び自分達の目で状況をみていろいろなことを感じたり、そういったサービスをしている人のところにインタビューをしに行ったところだと思います。正直、このエリアは、隣の市バークレーに住んでいても、行く必要がなければいかなくていいエリアです。でもそういったところで何が起こっていているのかを知ってアメリカ社会の一面を実感することは、大切なことなのかもしれないと思っています。現場を見ずして、状況は良くできないと思うので。
posted by は at 01:54| サンフランシスコ ☀| Comment(4) | 授業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月20日

卒業しないのに卒業式

この週末は卒業式でした。

先週はじめくらいから、テストや提出物などと並行して、卒業イベントが目白押しという感じでした。パーティーやら、BBQやら飲み会やら毎日続き、土曜日はSchool of Public Healthの卒業式(とBusinessとPublic HealthのDual Degreeの人パーティー)、日曜日は、Haas school of Businessの卒業式と、2つの卒業式に出席してきました。

さすがにこちらで2年勉強したとはいえ、私のプログラムは2年半なので、本当の卒業は12月。これから、夏のインターンそして秋学期もあるにもかかわらず、秋には卒業式がないという理由で、一足早く(半年前の)春の卒業式に参加することになるわけです。

最初は実感がわかないなあーと正直あまり乗り気でもなかったのですが、途中から、クラスメートが卒業していくという事実をだんだん理解してきました。

やはりさびしいものです。学校という箱は箱なだけで、そこには先生、クラスメートをはじめとする人がいてはじめて成り立つものだと思います。240人のクラスメートのほとんどは卒業していきます。僕らの同期のMBA/MPHの10人のうちの4人は最後のセメスターをExchange Studentとして海外ですごします。なので、残るのは6人だけということで、まあさびしい限りなわけです。

私はクラスメートと話し合ったり、クラスメートを観察することを通じて多くのことを教えてもらってきたと思います。自分がどれだけ多くのことを与えられたかはわからないですが、、、(自分の物の見方なり考え方なりは、彼らの考えられる(想像できる)トーンで話す努力はしてきたつもりではありますが、こればっかりはわからないものです)。まあそういった仲間達が違う世界に行ってしまうというのは少しさびしいものがあります。

これから卒業した後に、とてつもなく大物になる人もいれば、まあいい意味で普通にやってくひともいると思います。アメリカに住む人もいれば、他の国に行く(かえる)人もいると思います。それらいずれにせよ、そんな物質的なことは全く重要なことではなく、卒業した後、今まで仲良くさせてもらってきたクラスメート達が、どんなことを経験してどんなことをその経験から感じたかということをまたいろいろ聞いたり話したりする機会が多くあればなあと思います。このご時世、Facebookとかもあるので、だいぶコンタクトをとることは容易になってきたと思います。遠く離れていてもそうでなくても、忙しくてもそうでなくても、うまくいっているときもそうでないときも、仲間としての意識を持ち続けることが大切なのかなあと思うわけです。

ネットワークとかいったチープな聞こえのものではなく、人と人とのあたたかい「つながり」を大切にして、一生の財産にしていければ幸せだなあと思います。
posted by は at 02:44| サンフランシスコ ☁| Comment(0) | 学校 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月07日

サンタバーバラ

サンタバーバラ(Santa Barbara)は風光明媚なところで、正直私がみたいろいろなアメリカの街の中で、個人的にもっとも好きな街のひとつに挙げられると思います。お日様があって、海があり、砂浜があり、統一感のある(スペイン風とでもいうのでしょうか)街があり、その中に気の利いたお店があり、そして山や丘(ワイナリーなども)があります。大きいリゾートとかはないがない分、街の景観がきれいに保たれているなあと私は個人的に思っています。

こじんまりとしているので、大都市好きな人には、小都市に感じてしまうかもしれませんが。西海岸に旅行される方(特にLAなどに行かれるかたであれば、車でも、アムトラックでもいけるので、本当にいいところだと思います。私はまたいきたいなあと思っています。
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昨日くらいから、こちらのニュースではサンタバーバラの山火事のニュースをやっています(こちらの5日に発生、1,200世帯が避難、現在消火活動中とのことです。)。

サンタバーバラでは去年も大きい山火事がありました。たしかそれは非常事態宣言がでて、日本でもニュースになっていたような気がします(違ったらごめんなさい)。カリフォルニアは雨が降らないのはいいのですが、本当に山火事が多いのです・・・家などの被害が直接出るケースばかりではないですが、今回のサンタバーバラのケースも家が焼けてしまったりしては一大事。家などの被害が無く無事であってほしいものです。

追記
5/8
サンタバーバラの山火事、だいぶひどくなってきてしまいました。30,000人避難で家もいくつか燃えてしまったということで、本当に心配です。少しでも早く鎮火するといいなと心より思います。

こちらでは8日現在、新型インフルエンザのニュースはほとんどなく、夕方のニュースは、この山火事一色でした・・・。本当にはやく収まってくれるといいのですが。消防士さんも大変でしょうし。続きを読む
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2009年05月05日

これは書かねば

明日提出のレポート(2つ)がまだ終わってないのですが、これはポストせねばと思ったので。

http://www.chikawatanabe.com/blog/2009/04/future_of_japan.html



機会があって上記の渡辺千賀さんという方が書かれているブログを読んだのですが(この人のことを存じ上げているわけでは一切ないです。たまたま似たようなところに住んでいるため、名前をお聞きする機会はありましたが)、一言とてもがっかりしてしまいました。誰しもそうだと思いますが、私はあまり人のことを批判したりするのは好きではないです。ただ今回こればかりはどうしても思うところがあって、ポストしています。

私は、いろいろな機会があって、現在こちらに住んでいます。でも、当然のことながら、これは自分の力で成し遂げたというよりは、家族、友人、そして社会周囲の環境のおかげでたまたまここにいると思っています。いろいろな分岐点がありました。いろいろな人がいろいろなところで支えてくれて、結果としていろいろなリスクをとることができて、ここに来ることができて、そしてここで勉強や仕事をすることができています。いろいろな苦労はところどころであったかもしれませんが、今生きていて、ここで勉強や仕事をさせてもらっている時点で十二分に幸せだと思うわけです。「ありがとう」の気持ちです。

私は自分の国がとても好きです。責任感のある人々、相手の立場を考え、尊重したふるまい、じっくり考えて物を話す話し方、格差が出てきたとはいえ、それでも世界の中では格差もない部類だと思いますし、少なくとも格差社会はよくないんじゃないかという風潮がしっかりあると思います。サービスレベルは私がいった国の中では世界一だと思います。すごいですよ、日本のサービス。へんな「自己責任」の度合いが少なく、とてもストレスレスです。

当然いろいろな考え方があって、どれがいいとか悪いとかはないと思うのですが、少なくとも私個人は、私が感謝していて、好きで、友達や家族が多くすんでいる日本やその社会に対して、「日本は立ち直れないから海外にいってそのまま残ろう」という文面や考え方をみるのはとても、悲しい感じがしたのです。

日本がいい状況かよくない状況か、といわれたらよくないと思うかもしれません。でも、相対的にどうかといわれたら、その比較は簡単ではないでしょう。たとえば、日本には、人としてのマナーや魅力を持った、責任感の強い人が多いと思います。さらに、住みやすさの基準は人によってまったく違うでしょうし、将来の見通しなんてこれからの施策や前提しだいでいろいろ変わるでしょう。たとえば、アメリカの政治がいいかどうかですら大いなる疑問なわけです。オバマのプレゼンテーションは格好いいですが、医療政策ひとつとって言えば、保険を持っていなく病院にかからない人(ERに駆け込む)がこんなに多い国がモデルとも思えないですし。要は、どこの国もいい面もあれば、問題も多く持っているわけです。

そんなよくない中でいろいろな形で、みんながんばっているというのが現況だと思います。僕の友達のパキスタン人は、卒業したら国に帰ります。彼は真剣に、自分が生まれ育った国や社会をよくしたいと思っています。パキスタンの状況が日本よりよいか悪いかをコメントするつもりはないです。ただ、その姿勢から感じ取るものは大きいですし、そういう人をみて、少なくとも自分は自分だけ恩恵を楽して生きていけばいいやとは決して思えないのです。

さらに、著者の書いている「成功」とか「幸せ」の軸にも、残念ながらコメントせざるを得ません。成功体験は、その人が目標を定めて、成功だと思うことでできるものなので、それは「お金」であるとは決していえないし、中国やシリコンバレーにいった(いた)からできることではないと思わざるを得ないのです。要は目標の設定の仕方であったり、価値観であったりなわけで。それをどう設定するかが重要なわけで。正直お金だけが軸だったら、税金があんなに高い北欧は不幸せですか?と聞きたいですし、一人あたりGDPとかも、幸せを説明しないでしょう。文化やそこに住んでいる人など、お金や単純な計数では説明できない要素が世の中には多いんじゃないかなあって僭越ながら思うのです。

確かに運がよくて他の国(アメリカも含めて)に住む機会があれば、その国なりのよさがあって違う経験ができると思います。ここにしかないものは多いです。住んで感じること、わかることも多いと思いかもしれません。英語はしゃべれたら、しゃべれないよりいいかもしれません。だからといってそれがすべて素晴らしく、日本に残ることがそうではないかというと、そこは大きな疑問です。幸いにして機会を得て他の国にいくチャンスがあったとしても、どこの国にいても、がんばったり感受性を高めたりしなければ、のうのうと暮らしただけです。キャリアの見た目の響きは美しく聞こえるかもしれませんが、そんなメッキはすぐはげます。2年であれ、それ以上であれ、ほかの事ができる数年間を失っているともいえます。この2年間一生懸命別のことに日本で打ち込んでいたら、違った人生だったでしょう。どちらがいいかなんてわからないです。ただわかるのは良きにせよ悪しきにせよ違う人生になるということだけです。要は、どこにいても精一杯人間としての力を高め、いろいろなことに挑戦したり、いろいろなことを感じたりするなかで楽しんだり幸せを実感できたりすることは多くできるんじゃないかなあと思うということです。

「人は人、わたしはわたし」というタイトルが物語っているように、いろいろな考え方があってもちろんいいと思います。この方は、シリコンバレーで活躍されている方とお伺いしました。きっと数々の素晴らしい経験をなさってきているのだと思います。ただ、私は学校を卒業したら、微力ではあるもののほんの少しでも、お世話になった社会に自分の力をできる限り活かして貢献できたらいいなあって思っています。自分ひとりで生きてきたわけじゃないので。それが少しでも実感できたら、どんなお金を稼いで、私はすごいとアピールすることよりも、ずっと成功だと思いますし、生きてきて幸せだと思うんじゃないかなあと思います。少なくともわたしにとってはそういう生き方のほうが幸せです。きれいごとに聞こえるかもしれません。でも、そう思うのです。
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2009年05月03日

Grader (Reader)

今学期は(そして来学期もですが)私は、グレーダーとして学校に採用されていて働いています。グレーダーとは(うちの学校ではReaderというのですが)、単純にいうと「採点官」のことです。

私が担当している、マーケティング関連のコースでは、ただ採点官といっても、4択で○、×があってというのをやっていくわけではなく、ペーパーを読んで、そのペーパーを自分なりに、何がよい、何がよりよくできると、授業の内容に、自分の知識や過去の経験などを踏まえながら、評価・分析をして、先生と話をしてアドバイスをもらい、最終的に採点をして、生徒に成績とフィードバックを返すというものです。

これが思った以上に勉強になるので、びっくりしました。まず、その一つ一つのペーパーがよくできたものであることです。今回はEvening Weekend MBAの授業でWeb2.0関連のマーケティング戦略、実行プランなどに関するものをみているのですが、特にEvening Weekendコースということもあり、私より社会人経験が長い人が多く、特に双方向コミュニケーション関連のマーケティングになると、私よりその分野における知識が深い人も多く、当然のことながらペーパーも練られたものになって仕上がってきます。

これをまず熟読(しっかり読まないとせっかく時間をかけて書いた人に失礼だし)して、さらに自分の知識が十分確かではない部分については、自分なりにしっかりリサーチをして、マーケティング戦略や実行プランの有効性、実行可能性などを検証します。加えて、自分が携わってきた従来的な消費者マーケティングを考えるときのものの見方、考え方(そういう意味で前の会社での勉強、経験は本当に有意義だったなあと思っています)を踏まえながらフィードバックとグレードを返すのですが、当然のことながら、わかりやすく、しかも次よりよいプランがかけるような形での建設的なフィードバックをかえす必要があるわけです。

この過程が勉強そのものです。ペーパーを何本も読んでいき、どういったフィードバックをするかを考えていくととても勉強になります。いいものの中から、本当によく練られているものと、練られているがもう一歩というレベルのものは何が違うのか、そういったことを考えて文章にして伝えることから、いろいろなことを学ぶことができたような気がしています。他の人のアウトプットをいろいろみて、それをみて真剣に考えることから学ぶことは本当に大きいです。

途中で先生にいろいろアドバイスをいただいたりするのですが、当然のことながら先生におんぶに抱っこでは、雇われている意味がなくなってしまうので、自分で質の高いものを出さなければいけないわけです。もちろん人の成績がかかっていることもあり、一切手は抜けません。そういう意味で真剣勝負なのです。

今学期私を雇っていただいたAndreas Weigend教授はとても学生や私のような人の面倒をみてくれるいい先生だと思いました。何度か食事やお茶をしながら1:1ミーティングをさせていただきましたが、専門の分野の実際のビジネスプロフェッショナルとしての経験に基づく知識はもちろんのこと、とても丁寧に人の話を聞き、学生の視点としてアドバイスを求め、そしてよい授業をしていこうという意欲を感じました。そういった意欲のある人と働くことができたことはとてもいい経験だったと思います。

確かにグレーダーはお金をいただくことができるのですが、お金以上にすばらしい勉強・経験ができたと思います。来学期も似たような経験ができればとてもいいなあと思っています。

posted by は at 14:50| サンフランシスコ ☁| Comment(2) | 学校 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月02日

Competitive and Corporate Strategy

またもやご無沙汰してしまいました。

常々アップしたいとおもっているのですが、正直この1ヶ月は、だいぶ忙しくしてしまいました。9教科17単位(ほとんどが4月末にペーパーやプロジェクトなどのピークがくる)に加えて、Graderとしてや、学生コンサルタントとして(これらについてはまた書きます)少し働いたり、この夏のインターンのためにビザとかの手続きをしたり、来学期の家をどうするかとかをしている間に、あっというまに1ヶ月過ぎてしまったというのが正直なところです。ゴールデンウィークだとか、まったく関係なく、読んだり書いたり人にあったり、エクセルと格闘している間にあっというまに季節が過ぎてしまいました、、、

今日は、Competitive and Corporate Strategyという授業についてポストしようと思います。この授業はPaul TiffanyというHaasの名物教授が教えています。この授業は1月から4月までの月曜の朝8時からという、時間帯としては一番いただけない時間帯だったので、とるかとらないか、正直相当迷いましたが、これは本当にとってよかった授業だと思います。

彼はとても話がうまく、引き込まれるものがあります。そして生徒のバックグラウンドなどをとても早くとてもよく理解し、それらを授業に結び付けていきます。彼は「歴史的なものから学び取り、それを現在そして未来に結び付けていく」という彼のアプローチ(はんぱない知識量)に加えて、彼なりの事象の解釈、ストーリーを持っているかなあと。まあアメリカのビジネススクールの戦略の授業で、長崎出島の話や大政奉還の話をする人はなかなかいないでしょうし。

彼の話を自分なりに解釈すると、戦略の「背景」の重要性とりわけ、文化的なものであるとか、社風的なものとかがいかに重要であるかということを意識しているのであろうと、(勝手な解釈ではありますが)、と思いました。ここはとても共感できるところだと思います。現状でなにが起こっているかであるとか、現状の業界ごとのゲームのルールというところは、だれがみても大きくは変わらないと思うのですが、それをどのように解釈し理解するか、そしてその組織としてどのように、対応していくかというところは、多岐にわたるところであるし、多岐にわたるべきところだと思うのです。

戦略とは、数字だけ見て解が出るようなものでは決してなく、人がいて組織をつくり、その組織が動いていくことに影響を与えるものなわけで、そこには、名前があって顔がある「人」がいるわけですから、物事への取り組み方が、あるべき進む道が、それぞれの人、組織に対して異なることは(当たり前はあるけれども)とても大切なことだと私は思っています。彼は授業の中で、いろいろな企業が物事をどのように解釈し、どういう風に意思決定してきたかということを興味深く聞かせてくれます。

ある著名な建築家の方が戦略には「哲学」が必要でそこには「メッセージ」があるべきなのだといったようなことをおっしゃっていましたが、そのことと大いに通ずることだと感じました。

Berkeleyにて、いろいろな先生に出会い、いろいろ話をしたり、考えを聞く機会があったのですが、その中でもとくにひきつけられるものがあったひとつだったと思います。先生が世界中で講演やコンサルティングなのでひっぱりだこなのも、わかる気がします。
posted by は at 10:39| サンフランシスコ ☔| Comment(2) | 授業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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