この授業は、Non-Profitの機関(たとえば、教育機関、公園や自然関連、美術館そして、非営利の医療機関など)にたいして生徒の5人のグループがコンサルティングファームの(今年はマッキンゼーでした)のコーチとともに3−4ヶ月にわたってコンサルティングをするというものです。結構な人気コースで、なぜこの授業を取りたいかやどういうバックグラウンドか等、エッセイを書いてのセレクションもあります(IBDと呼ばれる、バークレー特有の夏休みにクラスメートと海外にいってコンサルティングするクラスも同じようなプロセスです)。Nora SilverというNon Profitで長くマネジメントをしていた著名な講師がBerkeley Haasにはいて、その人が、コーディネートしているクラスです。
私達MBA/MPHの学生は、もちろん医療機関。私達のグループは、サンフランシスコの比較的治安がよくない&裕福ではないエリアにあって、そういった地域に住む人たちにいい医療を提供することをミッションにしているAという医療機関で、持続的にどのようにビジネスをしていくか(おおまかにかくと)というテーマのもとコンサルティングをしました。
インタビューをしてデータを分析して、パワーポイントをつくってプレゼンテーションして、クライアントと話をして、という一連の流れは、コンサルティング会社での勤務経験がある私にとっては、必ずしもとても真新しいというものではなかったですが、それを異国で、母国語以外で、しかも自分が「本でよんでも話にきいてもわからず、実際に目で見て耳で聞き、心で感じないと分からない環境」に行って仕事ができたことが素晴らしい経験だったと思います。
とくに、実際にそのエリアを訪れて、そのエリアで、よりよい医療を提供しようという志をもった熱いお医者さんたちと話をして、そして、サービスを行っているサイトを見学して、という部分がなによりよかったです。僕らがしらないところで、こんなふうにして社会をよくしようと、活躍されている人がいるのか。と心を打たれ、そしてどういった苦労をしてられるのかということについて深く考える機会にもなりました。
さらに、こういったテーマについて、そしてアメリカのヘルスケア事情をよく知っているクラスメートと一緒にプロジェクトに携わるというのは、自分の見聞を大きく広げてくれました。彼らの常識が私にとっては「へー」と思うこと、とても多くありました。たとえば、日本では、寄付の集め方なんて、考えたことなかったですもの。
座学ではなく、実践型授業。そして、言語、こちらの医療制度の理解などなどをプロフェッショナルとしてのレベルに仕上げるのには、時間もかかり大変でしたが、その分とても学ぶことがありました。最終のプレゼンテーションの時に、一緒に仕事をしたクライアントのカウンターパートの人と握手したときに、(当然反省することは多くありつつも)、一生懸命やってよかったと思いました。そして、バークレーにこういったユニークなクラスがあったこと、そういったクラスをとることができたことにとても感謝をしたのでした。
バークレーでおすすめの授業のひとつだと思います。